似たような服を買い、同じような店で食事をする。ときには変化を好んでみたら新しい発見があると分かっていても、現状維持に走りたくなるのも人間の性質。でも無意識に自分を縛っている窮屈な心理から自由になって、人生の可能性を触れるように感じたい。

 

そんな夜におすすめの、プライベートな時間にぴったりな感動映画「エール！（2014）」は、 フランスの田舎町で酪農を営む４人家族の愛情に溢れた物語です。

父、母、弟の3人は聴覚障害を持つ家族の中で生まれ育った健聴者の少女ポーラが、学校で歌の才能を認められ歌手を目指そうとしますが、彼女の歌声を聞くことができない家族たちは心配して、その夢を反対します。家族にわかってもらうためにポーラは奮闘するのですがー。

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この映画は「家族は１つでいること、結束すること」を合言葉にしてきた家庭を描きながらも、自分を信じて夢や目標をまっすぐに追いかける人生の素晴らしさを同時に伝えてくれます。その人それぞれが人生を謳歌し、固有のまばゆさを失わずにいることが、家族の喜びに繋がって、さらなる絆を深めていく。 プライベートな時間を大切と考える夫婦は、そのことをきっと知っている。

 

朝焼けのように爽やかで明るい歌声に包まれて、気付けば涙があふれます。

愛する人に心からの「エール！」を贈りたい時にも、代弁者となってくれるような温かな映画です。